弁護士費用 (債務整理・倒産事件の場合)

 任意整理、自己破産、個人再生などの方法があります。

1. 任意整理

 (1) 着手金
2万円×債権者数。
但し、同一債権者でも別支店の場合は別債権者とする。
 (2) 報酬金
1債権者について、2万円に次の(a)-(b)の金額を加算した金額を上限とする。個々の債権者と和解が成立する都度、当該債権者に対する報酬金を請求することができる。
(a) 当該債権者主張の金額と和解金額との差額の1割相当額(※注記1)
(b) 交渉によって過払い金の返還を受けたときは、当該債権者主張の金額の1割相当額と過払い金の2割相当額の合計額(※注記2)
※注記1 これを「減額報酬金」という。
※注記2 これを「過払金報酬金」という。
 (3) 分割弁済金代理送金手数料
金融機関の送金手数料を含め、1件1回あたり1,000円を上限とする。
 (4) 任意整理が終了した後、再度支払条件等の変更につき各債権者と交渉せざるを得なくなったときは、当初の委任契約と別契約とする。
 (5) 前各項にかかわらず、債権者の中に商工ローン業者(中小事業者に対して比較的多額の高金利貸付を主要な業務内容とする貸金業者)が含まれる任意整理事件については、商工ローン業者1社について5万円として、(1)・(2)の着手金・報酬金を算定し、かつ、着手金の最低額は10万円とする。


2. 高利業者を含む任意整理

 (1) 着手金
(a) 1社から10社まで  1社あたり2万円
(b) 11社から50社まで   20万円+11社以上の債権者数×1万円
(c) 51社以上  60万円+51社以上の債権者数×5,000円
 なお、依頼者が事業者であり、高利業者が小切手債権者の場合は上記1の基準を適用する。
 (2) 報酬金は、合意書・判決等で権利義務関係を確定させた場合のみに発生するものとし、かつ、減額報酬金・過払金報酬金のみとする(減額報酬金・過払金報酬金については上記(※注記1・2)参照)
 (3) 刑事告発を行い、かつ、警察署と具体的な折衝をしたり、建物の不法占拠の状況調査などのために事務所外に出向いた場合、出張手当として1日当り1万円(但、5万円を限度)を加算。


3. 自己破産
 (1) 着手金

債権者数に応じて、次の金額とする。
 10社以下  20万円以内
 11社から15社まで  25万円以内
 16社以上  30万円以内
   但し、夫と妻、親と子等関係ある複数人からの受任で、同一裁判所での同時進行手続の場合は、上記金額より減額する。会社と代表者個人の双方から受任する場合の代表者個人についても同様とする。

 (2) 報酬金
   免責決定が得られた場合にのみ、上記(1)の着手金基準を上限として受領できる。
 (3) 任意整理から自己破産へ移行した場合

1) 任意整理案の提示前に自己破産に移行せざるを得なくなったときは、自己破産の着手金のみ受領できるものとし、任意整理の着手金との過不足を清算する。
2) 任意整理案の提示後、任意整理完了前に自己破産に移行せざるを得なくなったときは、任意整理の着手金及び報酬金と別途に自己破産の着手金を受領できるものとする。但し、自己破産に移行せざるを得なくなった事情に応じて、着手金の相当額を減額することができる。


4. 個人再生

(1) 着手金
 30万円以内
(2) 報酬金
(a) 債権者数が15社までの場合 30万円以内
(b) 債権者数が16社以上の場合 40万円以内
 但し、月額報酬(※)を受領した場合は、上記の報酬金額から月額報酬を控除した残額のみを報酬金とする。
※月額報酬とは、再生手続開始から終了までの月額の執務の料金をいいます。
(3) 分割弁済金代理送金手数料
 金融機関の送金手数料を含め、1件1回につき1,000円を上限とする。


5. 日当

 (1) 応訴の場合(任意整理、自己破産に共通)
債権者からの提訴に対する応訴の必要上、弁護士が裁判所に出頭する場合、1回1万円以内の日当を請求することができる。但し、1債権者についての日当合計上限は3万円とする。裁判所が遠隔地の場合の日当は、通常の報酬基準による。
 (2) 自己破産
申立裁判所が遠隔地の場合、申立裁判所への出頭1回につき2万円以内の日当を請求することができる。

6. 実費
 交通費、通信費、予納金、コピー代等受任事件処理に必要な実費は、別途請求することができる。また消費税は外税として請求できる。

7.

 日本クレジットカウンセリング協会(JCCA)取り扱い中の案件について、応訴又は訴訟上の和解処理の依頼がなされた場合は、着手金と報酬金は、1債権者1件各2万円とし、別に上記5の日当(上記5(1)の但し書の制限つき)及び6の実費を受領することができる。

8.

 債権者に対し過払金返還請求、慰謝料請求訴訟等を提起し、債権者による差押・仮差押に対抗するための提訴・申立等を行う場合は通常の事件として任意整理、自己破産、個人再生の報酬とは別に、弁護士報酬規則に基づく報酬を請求することができる。

9. 注意規定
 弁護士報酬(着手金及び報酬金)は、依頼者の資力や事件の難易度その他の事情を考慮して、金額、支払時期、方法を決定するものとし、いやしくも、弁護士報酬の請求によって依頼者の経済的更正を妨げるものとなってはならない。

10. 本基準の適用範囲
 本基準は、債務整理事件に関する弁護士報酬の目安を定めるものである。ただし、次の点に注意されたい。
(1) 任意整理事件については、債権者主張の元金総額が1000万円を超える場合、本基準に拠ることは要しない。但し、法律関係が単純であり、その債務整理が比較的容易とみられるときには、本基準を適用する。
(2) 事業者には、本基準を適用しない。但し、事業者であっても、個人事業の性格が強く、もしくは、零細事業であり、かつ、経営形態や規模等の事情からすれば、非事業者の債務整理事件として処理することが適切であるとみられる場合は、本基準を適用することができる。